半導体イメージ

DRA821Uは、テキサス・インスツルメンツ社(以下TI社)のプロセッサです。Arm®Cortex®-A72を搭載し、最大2000MHzで動作します。

DRA821Uの仕様

DRA821U
Arm® CPU 2 x  Arm® Cortex®-A72
Arm® MHz (Max.) 2000
Co-processor(s) 4 x  Arm® Cortex®-R5F(分離マイコン・サブシステムに2つ、汎用コンピューティング・パーティションに2つ)
CPU 64-bit

出典:テキサス・インスツルメンツ「DRA821U」

TI Arm®ベース・プロセッサとは

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Arm®ベース・プロセッサとは

Arm®ベースの各種アプリケーション・プロセッサで構成された TI の幅広い製品ラインアップを活用すると、車載、産業用、IoT デバイス向けに多様で効率的なエッジ・コンピューティング性能を実現できます。TI が採用している SoC (システム・オン・チップ) アーキテクチャは、消費電力、サイズ、重量、コストなどの重要なシステム・リソースを犠牲にせずに、高性能を実現します。ハードウェア、オープン・ソース・ソフトウェア、各種ツールで構成された TI の開発プラットフォームを活用すると、開発中の製品を短期間で市場に投入できます。

引用:Arm® ベースのプロセッサ

Arm®ベース・プロセッサのラインアップ

Arm®ベース・プロセッサの主なラインアップは、以下の通りです。

  • AM62xシリーズ: Arm® Cortex®-A53を搭載した一般用途/分析用途向け
  • AM57xシリーズ: Arm® Cortex®-A15を搭載した一般用途向け
  • AM437xシリーズ: Arm® Cortex®-A9を搭載した一般用途向け
  • AM335xシリーズ: Arm® Cortex®-A8を搭載した一般用途向け
  • OMAPL138 DSPシリーズ: Arm®9を搭載した一般用途向け
  • TDA4VMシリーズ: Arm® Cortex®-A72を搭載した分析用途向け
  • DRA829シリーズ: Arm® Cortex®-A72を搭載したネットワーク向け
  • DRA821シリーズ: Arm® Cortex®-A72を搭載したネットワーク向け
  • AM65xシリーズ: Arm® Cortex®-A53を搭載したネットワーク向け
  • AM64xシリーズ: Arm® Cortex®-A53を搭載したネットワーク向け

出典:Arm® ベースのプロセッサ

DRA821シリーズとは

DRA821シリーズとは

DRA821シリーズはTI社が提供しているマイクロプロセッサファミリで、マルチコアの製品を展開しています。

Jacinto DRA821x プロセッサは、Armv8 64 ビット・アーキテクチャをベースとし、クラウド接続を使用するゲートウェイ・システム向けに最適化されています。システム・オン・チップ (SoC) 設計により、特にシステム・マイコン、機能安全とセキュリティ機能、高速通信用のイーサネット・スイッチなどの統合によって、システム・レベルのコストと複雑さを低減できます。統合型の診断機能と安全機能は、ASIL-D および SIL3 認証要件を対象としています。PCIe コントローラと TSN 対応のギガビット・イーサネット・スイッチにより、リアルタイム制御と低レイテンシ通信が可能になります。

出典:DRA821 Jacinto™プロセッサ データシート

シングルコアやマルチコアについては以下で解説しています。

シングルコアとは

シングルコアとは、コアを1つだけ内蔵したプロセッサのこと。シングルコアは、通常マルチコアと対比する文脈において使われる言葉。

組み込みにおけるシングルコア、シングルコアプロセッサとは?意味・定義・特徴をわかりやすく解説

デュアルコア・クアッドコアとは

コアを複数搭載したマルチコアのうち、コアを2つ搭載したものをデュアルコア、コアを4つ搭載したものをクアッドコアと言う。

組み込みにおけるマルチコア、マルチコアプロセッサとは?種類・定義・特徴をわかりやすく解説

【特長1】高速インターフェイス

AVB, TSN対応のギガビット・イーサネット・スイッチを搭載し、高速インターフェースを実現します。

【特長2】ゲートウェイ・システムに最適

Arm®v8 64 ビット・アーキテクチャをベースとし、クラウド接続を使用するゲートウェイ・システムに最適です。

【特長3】SoC設計

SoC設計(システムMCU、機能安全性、セキュリティと、高速コミュニケーション用のイーサネットスイッチの統合など)により、システムレベルのコストと複雑さを低減します。

出典:DRA821 Jacinto™プロセッサ データシート

DRA821シリーズの使い方(アプリケーション)

DRA821シリーズは、以下のアプリケーションに適しています。

  • 車載ゲートウェイ
  • 車載コンピューティング
  • 車体制御モジュール
  • TCU(テレマティクス制御ユニット)
  • FA(Factory Automation)用のIoTゲートウェイ
  • 通信機器
  • 産業用輸送システム
  • ビル・オートメーション・システム

DRA821シリーズの入手方法

DRA821シリーズは、TI社の正規販売店や下記のオンラインショップなどで購入できます。

DRA821Uシリーズ 評価ボード

DRA821Uシリーズの評価ボードを紹介します。

サポートCPU 特長 対象
J7200XSOMXEVM DRA821U J721EXCP01EVM(Jacinto 7プロセッサ用の共通プロセッサボード)と組み合わせることで、DRA821プロセッサを評価できる ソフトウェアモデルを展開している産業/自動車用ゲートウェイおよびエッジコンピューティングアプリケーション開発者など

DRA821Uシリーズの対応OS

DRA821Uシリーズに対応している主なOSは、以下の通りです。

  • μC3(マイクロ・シー・キューブ)/Standard (弊社製品)
  • μC3(マイクロ・シー・キューブ)/Standard+M (弊社製品)

弊社製品「μC3(マイクロ・シー・キューブ)」のご紹介

高性能リアルタイム処理向けRTOS「μC3(マイクロ・シー・キューブ)/Standard」

μC3(マイクロ・シー・キューブ)/Standardは、μITRON4.0のスタンダードプロファイルをベースに、32/64ビットプロセッサが搭載された組み込みシステム向けのRTOSです。

μC3/Standardは、高性能プロセッサがより高度なリアルタイム制御に耐えられるよう、割込み禁止時間を極力なくし、割込み応答性を最重要課題として設計したRTOSです。

Arm® Cortex®-Aシリーズ、Arm® Cortex®-Rシリーズだけでなく、高性能な Arm® Cortex®-MやRenesas RXシリーズにも対応しています。

32/64bitの高性能プロセッサに最適化
割り込み応答性を高め、32/64bitの高性能プロセッサ向けに最適化されたμITRON4.0仕様のカーネル。
豊富なプロセッサ・サポート
業界随一のプロセッササポート実績があり、技術サポートも充実しています。CPUの選択肢を広げ、機会費用を抑える事ができます。業界随一のCPUサ
ポート実績があり、技術サポートも充実しています。ご使用予定のデバイスで直ぐに開発着手が可能で、ご質問に対して24時間以内の1次回答を徹底しています。
マルチコア対応
組み込み機器向けに最適なAMP型カーネル。マルチコアによって、リアルタイム性能を強化します。
豊富なデバイスドライバを用意
I2C, SPI, GPIO, SDなどのデバイスドライバをオプションで用意。(UART, Timer, INTCはμC3に、EthernetドライバはμNet3に付属しています。)