EFR32FG2とは?仕様・機能・評価ボード・開発環境・対応OSを紹介
EFR32FG2は、Silicon Labs(以下SLAB)のマイクロコントローラーです。EFR32FG2は、Arm® Cortex®-M33を搭載し、動作周波数は最大38.4MHz・最大512kBのフラッシュメモリと32kBのRAMを内蔵しています。独自規格の2.4GHz無線を内蔵したワイヤレスSoCで、電子棚札と産業ワイヤレスセンサーノードでの使用に適しています。

EFR32FG2の仕様

CPU Arm® Cortex®-M33
動作周波数 最大38.4MHz
フラッシュメモリ 最大512kB
RAM 32kB
bit 32

出典:EFR32FG22 Wireless Gecko SoC ファミリ・データ・シート

EFR32FG2について

ここからは、EFR32FG2についてさらに詳しく説明します。

EFR32 Wireless Gecko シリーズ2とは

Wireless Geckoシリーズ2 は、シリーズ1と比較すると処理能力の向上や無線性能の向上、アクティブ電流の低減を図りながら、より高いレベルのセキュリティを提供できるようになりました。

Wireless Geckoシリーズは、CPUの停止時にペリフェラルを自律的に動作できるPRS(Peripheral Reflex System)が搭載されているのが特長です。加えて、DSP機能を備え低消費電力を実現しています。

また、 SLABが提供する統合開発環境のSimplicity Studioを利用すればRF部分の開発が容易にできるのも魅力です。

さらに、「Energy Profiler」と呼ばれるツールで電力効率をリアルタイムで把握できバッテリー寿命の最適化、「Network Analyzer」でネットワークのパケットの様子を監視も可能です。

EFR32FG2は、同社独自規格ワイヤレス SoCで、Wireless Geckoシリーズ2に含まれています。

DSP(読み方:ディーエスピー)とは

DSPは積和演算の高速な処理に機能を特化したプロセッサのこと。DSPは「デジタル信号処理」を意味し「Digital Signal Processor」の略。

SoC(読み方:エスオーシー、ソック)とは

SoCとは、プロセッサの種類の一つで、システムに必要なあらゆる機能を1つのチップ上に搭載したもの。SoCは、「システムを一つのチップ上に載せる」を意味する「System on a Chip」の略。システム全体をチップ上に搭載することで、小型化が可能になるというメリットがある。また、システムの内部接続により消費電力も抑えられる。

SoCについてさらに詳しく知りたい場合は、以下の記事も合わせてご覧ください。

半導体のSoC(システムオンチップ)、システムLSIとは?定義・意味・特徴をわかりやすく解説

EFR32 Wireless Gecko シリーズ2のラインアップ

EFR32 Wireless Gecko シリーズ2のラインアップは以下になります。

  • EFR32 Blue Gecko:BLEおよびBluetoothメッシュ向け
  • EFR32 Flex Gecko:超低消費電力のIoT向け
  • EFR32 Mighty Gecko:Zigbee、Thread、およびBluetoothメッシュ向け

出典:ワイヤレスGecko Series 2

EFR32 Wireless Gecko シリーズ2は、IoT製品に最適なソリューションを提供します。EFR32FG2は、超低消費電力のIoTアプリケーション向け「EFR32 Flex Gecko シリーズ2」を指します。

また、EFR32 Wireless Gecko シリーズ1の製品についても、下記の記事でさらに詳しく紹介していますので、ぜひご覧ください。

EFR32MG1とは?仕様・機能・評価ボード・開発環境・対応OSを紹介

EFR32FG1とは?仕様・機能・評価ボード・開発環境・対応OSを紹介

EFR32FG2のラインアップ

FR32FG2のラインアップは以下になります。

  • EFR32FG22:CLOCK:38.4MHz RAM:32kB FLASH:512kB、独自規格2.4GHz無線、最大6dBm。
    電子棚札と産業用自動化に最適。
  • EFR32FG23:CLOCK:78MHz RAM:64kB FLASH:512kB、独自規格2.4GHz無線、最大20dBm。
    ビルディングオートメーションおよびメータリングのためのサブ GHz IoT ワイヤレス接続に最適。
  • EFR32FG25:CLOCK:97.5MHz RAM:512kB FLASH:1920kB、独自規格2.4GHz無線、最大16dBm。
    都市およびビルディングオートメーションのための長距離、サブ GHz ワイヤレス接続に最適。
  • EFR32FG28:CLOCK:78MHz RAM:256kB FLASH:1024kB、独自規格2.4GHz無線 最大20dBm、BLE 最大10dBm。
    ビルオートメーションおよびメータリングのIoTアプリケーションに最適。

出典:EFR32FG22EFR32FG23EFR32FG25EFR32FG28

EFR32FG2とは

EFR32FG22 (FG22)独自規格ワイヤレス 2.4 GHz SoC ソリューションは、ワイヤレス Gecko シリーズ 2 プラットフォームの一部です。FG22 SoC は、 38.4 MHz Arm® Cortex®-M33 コアと、TrustZone および -102.3 dBm の受信感度を持つ高性能無線機が統合しています。この SoC が持つ、伝送および受信の超低電力 (8.2 mA TX @ +6 dBm、3.6 mA RX)、1.2 µA のディープスリープモード電力、RFSense 伝送などの革新的な低電力機能が組み合わせは、制限のある電池や電力取り入れ型オプション(電子シェルフラベルや産業ワイヤレスセンサーノードで使用されるような)を持つ製品の動作寿命を拡張する、業界先進のエネルギー効率をお届けします。

出典:EFR32FG22 シリーズ 2 独自規格のワイヤレス 2.4 GHz SoC

EFR32FG2は、38.4 MHz Arm® Cortex® -M33 コアが搭載されています。専用セキュリティコアが高速暗号化、セキュアブートローディング、デバッグアクセスコントロールなど、複数のプロセス機能を提供します。

ここからは、Silicon Labs の EFR32 ワイヤレス Gecko 技術の特長を確認していきましょう。

【特長1】高性能で超低消費電力な設計に役立つ

EFR32FG2では厳しいグリーンエネルギー要件を満たす低アクティブ電流(50.9µA/MHz)、低電力40nmプロセス技術で製造できます。さらに、+20dBmの出力電力と最大+124.5dBのリンクバジェットでクラス最高の無線性能、ブロッキング性能およびブロッキング性能が向上した無線の搭載で、より高性能な設計が実現できます。また、近年開発が盛んな低消費電力アプリケーションを考慮した設計です。Arm® Cortex®-M コアをベースに設計された、EFM32 32 ビット・マイクロコントローラ(MCU)と EFR32 ワイヤレス SoCを使用して消費電力を抑えた開発を実現します。複数のエネルギーモードを活用して電力消費の調節も可能です。実世界のイベントに素早く対応する超高速起動時間と、アナログ測定の実行、CPUをバイパスするペリフェラル間接続、RF信号の検出が可能であるディープスリープモード機能を備えています。

【特長2】 強化されたセキュリティ機能

EFR32FG2は、シリーズ1に比べセキュリティ機能が強化されています。専用ハードウェアコアが実装され、さらに速く、よりエネルギー効率良くハードウェア暗号化を実現できるのが特長です。また、NIST SP 800-90A/B/CとAIS-31に適合した、真の乱数ジェネレータ(TRNG)がデバイスの暗号化を強化します。さらに、セキュアブートローディングにより、ファームウェア認証とOTA アップデートを保証。セキュアなデバッグコントロールで、エンド製品への不正アクセスの防止にも役立ちます。

【特長3】高度統合型SoCでワイヤレス設計を簡素化

EFR32FG2では、業界最小マルチプロトコルSoCサイズの4mmx4mmQFNパッケージを採用しています。マッチングコンポーネントが少なく、インダクタやパワーアンプの外付けが不要なため、BOM数とシステムコストを削減できるのが特徴です。また、EFM32 32 ビットMCUとEFR32 ワイヤレス SoC とモジュールは高度に統合されているため、設計が容易にできます。ADC、DAC、タイマー、静電容量式タッチ、I²C、USB、イーサーネットにまたがる通信オプションなど、統合型周辺機器の豊富なセレクションが用意されています。さらに、オンボード・ラジオにより、設計や部品表がシンプルなのも特長です。

EFR32FG2の主なアプリケーション例

EFR32FG2は、以下のアプリケーションに適しています。

  • ライン駆動のIoT製品
  • 超低消費電力アプリケーション
  • 電子シェルフラベル
  • 産業ワイヤレスセンサーノード

EFR32FG2の入手方法

EFR32FG2は、SLABの正規販売店や下記のオンラインショップなどで購入できます。

EFR32FG2の開発環境

EFR32FG2に対応した代表的な開発環境は、下記の通りです。

  • IAR Embedded Workbench for Arm
  • Simplicity Studio – SLAB

EFR32FG2評価ボード

2023年12月現在、EFR32FG2の評価ボードは以下の通りです。

サポートCPU 特長 データシート
SLWSTK6021A EFR32xG22

EFR32xG22 ワイヤレス Gecko スターター・キット

メインボード、2種類の無線基板、デバッグケーブルを同梱

SLWSTK6021Aのデータシート

SLWSTK6021Aは、EFR32xG22向けのSLAB純正評価ボードです。EFR32xG22 のための完全なリファレンスデザインである1x BRD4182A EFR32xG22 2.4 GHz +6 dBm5 x 5 mm QFN40および1x BRD4183A EFR32xG22 2.4 GHz +6 dBm4 x 4 mm QFN32の無線基盤が同梱されています。

Bluetooth、Zigbee Green Power などの Bluetooth、Zigbee、独自のワイヤレス・プロトコルのエッジノードタイプ要件をサポートしています。

メインボード、無線基板、デバッグケーブルなど開発に必要なものは全て同梱されています。すぐに開発がしたい人に適した評価ボードです。

EFR32FG2の対応OS

EFR32FG2に対応している主なOSは、下記の通りです。

  • μC3(マイクロ・シー・キューブ)/Compact(弊社製品)

弊社製品「μC3(マイクロ・シー・キューブ)」のご紹介

マイコン向け超軽量カーネルを採用したRTOS「μC3(マイクロ・シー・キューブ)/Compact」

μC3(マイクロ・シー・キューブ)/Compactは、マイコン内蔵の小さなメモリだけで動作するように最適化された、コンパクトなμITRON4.0仕様のRTOSです。

μC3/Compactは、ソースコードに直接コンフィグレーションを行うのではなく、付属のコンフィグレータによりGUIベースでRTOS、TCP/IP、デバイスのコンフィグレーションからベースコードの自動生成まで行います。

小さいフットプリント
マイコンの小さなROM/RAMのみで動作するように最適化された最小2.4kbyteのコンパクトなカーネル。メモリ容量が小さい安価なデバイスを使用する事ができます。
μC3/Configurator付属
選択・設定するだけでベースコードが生成できるコンフィギュレーションツール。開発時間の大幅な短縮やコーディングミスの減少が可能。RTOSの初心者でも簡単に開発をスタートできます。
豊富なCPUサポート
業界随一のCPUサポート実績があり、技術サポートも充実しています。CPUの選択肢を広げ、機会費用を抑える事ができます。業界随一のCPUサポート実績があり、技術サポートも充実。使用予定のデバイスで直ぐに開発着手が可能で、ご質問に対して24時間以内の1次回答を徹底しています。
省電力対応
デフォルトで省電力機能がついているため、システム全体の省電力に貢献します。

詳しい資料をご希望の方は、下記よりプロダクトガイドをダウンロードしてください。

資料ダウンロード(無料)

μC3のライセンスの種類・詳細

ライセンスの種類

ライセンスの種類は3つあります。

  • 開発量産用プロジェクトライセンス
  • プラットフォームライセンス
  • 研究開発用プロジェクトライセンス

開発量産用プロジェクトライセンス

開発量産用プロジェクトライセンスは、研究開発から量産販売までが可能な標準的なライセンスとなります。開発量産用プロジェクトライセンスの対象製品の範囲には、1種類の製品型番だけでなく、その製品ファミリ(派生機種)が含まれます。

有償の保守契約に加入中の場合、プラットフォームライセンスのライセンス費用との差額でアップグレードが可能です。

プラットフォームライセンス

プラットフォームライセンスは、プロジェクトライセンスの対象範囲を広げたライセンスです。プラットフォームライセンスの対象製品は、1種類の製品ファミリだけでなく、複数の製品ファミリが範囲となります。サイトライセンスではございません。

研究開発用プロジェクトライセンス

研究開発用プロジェクトライセンスは、研究開発のみ可能なライセンスです。ライセンス購入時の段階で、製品化まで見えていない場合や、フィジビリティスタディの場合にお勧めです。

ライセンス費用は、開発量産用プロジェクトライセンスの60%の価格です。

有償の保守契約に加入中の場合、開発量産用プロジェクトライセンスのライセンス費用の40%オフの価格でアップグレードが可能です。

ポイント
  • 開発量産用プロジェクトライセンス:研究開発から量産販売までが可能な標準的なライセンス
  • プラットフォームライセンス   :1種類の製品ファミリだけでなく、複数の製品ファミリを範囲とするライセンス
  • 研究開発用プロジェクトライセンス:製品化まで見えていない場合や、フィジビリティスタディの場合にお勧めなライセンス

※弊社のライセンスはプロジェクトライセンスの形式を採っております。ご購入時に該当プロジェクトの名称をご登録いただく必要があり、その際、「計測機器」などの抽象的な名称ではなく、具体的な名称を頂戴しております。

お客様のご要望にあわせて適切な範囲で設定させていただきますので、まずは、担当営業にご相談下さい。

ライセンスの詳細

    • ライセンス費用の金額・計算方法:ライセンス購入時の固定の一括払いのみでご使用いただけます
    • 開発人数制限 :無(ただし同プロジェクト内)
    • 提供形態 :ソースコード
    • 使用範囲 :定義されたプロジェクト内
    • 使用CPU :型番固定ではなくCPUシリーズ(例:STM32F4シリーズ)
    • μC3/ConfiguratorはCPUシリーズ毎に用意されています

    ライセンスの価格などの詳細については、下記よりプロダクトガイドをダウンロードしてご覧ください。

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    保守について

    製品定価には契約日の翌月1日から6ヶ月分の無償保守が含まれています。

    無償保守サービス終了後は有償での保守サービスとなります。そのまま継続でのご利用の場合、製品価格(研究開発用プロジェクトライセンスはプロジェクトライセンス価格)の20%、非継続の後に再加入をされたい場合は研究開発用プロジェクトライセンスはプロジェクトライセンス価格)の40%となります。

    プロジェクトライセンスと1年間の保守サービスを同時にご購入いただいた場合は、初回に限り15%とさせていただきます。

    保守サービスには以下が含まれています。

    • 製品の無償バージョンアップ対応
    • コンパイラのバージョンアップ対応
    • メールによる技術サポートサービス(1営業日以内に1次回答)