【TI】Sitara AM180x(AM1808、AM1806、AM1802)とは?仕様・機能・評価ボード・開発環境・対応OSを紹介

Sitara AM180xは、テキサス・インスツルメンツ社(以下TI社)のプロセッサです。
Sitara AM180xは、ARM926EJ-Sコアを搭載し、最大456 MHzで動作する低電力アプリケーションプロセッサです。

Sitara AM180xのラインアップ・仕様

AM1802 AM1806 AM1808
Arm CPU Arm9 Arm9 Arm9
Ethernet MAC 10/100 10/100
Arm MHz(Max.) 300 375, 456 375, 456
USB 1 1 1
DRAM DDR2, LPDDR DDR2, LPDDR DDR2, LPDDR
Serial I/O McASP, SPI, I2C, UART McASP, McBSP, SPI, I2C, UART, SATA McASP, McBSP, SPI, I2C, UART, SATA
Approx.price(US$) 7.26 | 1ku 7.36 | 1ku 8.17 | 1ku
SPI 2 2 2
I2C 1 2 2
Display type 1 LCD 1 LCD
Operating temperature range(C) -40 to 90 -40 to 105, -40 to 90, 0 to 90 0 to 90, -40 to 105, -40 to 90
UART 3 3 3

その他の Sitara プロセッサ – 製品

Sitara AM180xとは

Sitara プロセッサとは

Sitara プロセッサは、TI社が提供しているプロセッサシリーズです。Sitara プロセッサは、Cortex-A8 、Cortex-A9、Cortex-A15、Cortex-A53、Arm9を搭載した多様なラインアップを提供しています。

また、Sitaraプロセッサは、プログラマブル・リアルタイム・ユニット産業用通信サブシステム(PRU-ICSS)という独自のペリフェラル(周辺機器)を搭載しています。これにより、産業用グレードのソリューションに対応しています。

Sitara プロセッサの製品ラインアップは、以下の通りです。

  • AM335x  :コスト最適化
  • AM4x   :高度なセキュリティ機能と産業用通信機能
  • AM5x   :Arm + DSP の性能
  • AM6x   :ギガビットの産業用イーサネット、セキュリティ機能
  • AMIC   :産業用イーサネット
  • その他Sitara:イーサネットとディスプレイ、ビデオ・フロント・エンド、3Dグラフィック、カメラ

Sitara AM180xの特徴

Sitara AM180xは、低電力アプリケーションプロセッサです。ARM926EJ-Sコアを搭載し、最大456 MHzで動作します。

Sitara AM180xは、DRAMとしてLPDDR、DDR2を搭載しています。

LPDDRとは

LPDDRとは、RAMに使用される規格の一つ。低消費電力なのが特徴。

DDR2とは

DDR2とは、DRAMの規格の一つ。第一世代であるDDR1の2倍の速度で動作する。

Sitara AM1802は、管理データ入出力(MDIO)モジュールを備えた10/100 Mbpsイーサネットメディアアクセスコントローラー(EMAC)を搭載しています。

Sitara AM1806は、液晶ディスプレイ(LCD)を搭載しています。

Sitara AM1808は、EMACおよび液晶ディスプレイ(LCD)を搭載しています。

それぞれに搭載された機器・機能の特徴をまとめると、次の通りです。

ポイント
  • Sitara AM1802:LPDDR、DDR2、イーサネット(EMAC)
  • Sitara AM1806:LPDDR、DDR2、液晶ディスプレイ(LCD)
  • Sitara AM1808:LPDDR、DDR2、液晶ディスプレイ(LCD)、イーサネット(EMAC)

Sitara AM180xの入手方法

Sitara AM180xは、TI社の販売特約店や以下のオンラインショップなどで購入できます。

Sitara AM180xの開発環境

Sitara AM180xに対応した代表的な開発環境は、以下の通りです。

  • IAR Embedded Workbench for ARM
  • Arm Development Studio
  • Code Composer Studio

Sitara AM180x評価ボード

Sitara AM180xの評価ボードは、以下の通りです。

搭載マイコン 特徴 対象 データシート
XG-1808 Sitara AM1808 Linux開発キット「LK-1808-A01」を同梱
回路図を全て公開
すぐに開発をスタートしたい方
研修・教育目的に使用したい方
XG-1808のデータシート
CKB-1808 Sitara AM1808 -20℃~+70℃対応、83.0mm×73.0mmの小型サイズ 評価だけでなく、製品化への組み込みも検討している方 CKB-1808のデータシート

※コンピューテックスへのリクエストが必要です

XG-1808

XG-1808は、Linux開発キット「LK-1808-A01」が同梱されており、すぐに開発に取り掛かることができます。また、回路図は全て公開されているため、回路動作の確認やデバッグも容易に可能です。

これらの特長からXG-1808は、「すぐに開発をスタートしたい」「研修・教育目的に使用したい」という方に最適の評価ボードです。

CKB-1808

CKB-1808は、コンピューテックス製の評価ボードです。CKB-1808は、-20℃~+70℃対応しているため、産業用機器に最適です。また、83.0mm×73.0mmと小型サイズです。

これらの特長からCKB-1808は、「評価だけでなく、製品化への組み込みも検討している」という方に最適の評価ボードです。

Sitara AM180xの対応OS

Sitara AM180xに対応している代表的なOSは以下の通りです。

  • Mentor Graphics Nucleus RTOS
  • Linux
  • μC3(マイクロ・シー・キューブ)/Standard(弊社製品)

弊社製品「μC3(マイクロ・シー・キューブ)」のご紹介

高性能リアルタイム処理向けRTOS「μC3(マイクロ・シー・キューブ)/Standard」

μC3(マイクロ・シー・キューブ)/Standardは、μITRON4.0のスタンダードプロファイルをベースに、32/64ビットプロセッサが搭載された組込みシステム向けのRTOSです。

μC3/Standardは、高性能プロセッサがより高度なリアルタイム制御に耐えられるよう、割込み禁止時間を極力なくし、割込み応答性を最重要課題として設計したRTOSです。

ARM Cortex-Aシリーズ、ARM Cortex-Rシリーズだけでなく、高性能な ARM Cortex-MやRenesas RXシリーズにも対応しています。

Sitara AM180xとμC3/Standardの導入事例

  • 総合楽器メーカー製 業務用音響機器の制御基板