半導体イメージ

ADSP-SC589は、アナログ・デバイセズ(以下、「ADI」)のマイクロコントローラです。SHARC+とArm®Cortex®-A5を搭載し、最大500MHzで動作します。

ADSP-SC589の仕様

ADSP-SC589
CPU 2 x SHARC+、1 x Arm® Cortex®-A5
Arm® Cortex®-A5 CPU Freq. (MHz)(MAX) 500
SHARC+ DSP Freq. (MHz)(MAX) 2 x 500
L2 SRAM (Shared) (kB) 256
L2 ROM (Shared) (kB) 512

出典:ADI「ADSP-SC58x/ADSP-2158x シリーズ ファミリーの比較」

ADSP-SC58xシリーズとは

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ADSP-SC58xシリーズとは

ADSP-SC58x製品は、SHARC+コアおよびDSPアクセラレータに加えてARM® Cortex-A5プロセッサ・コアを搭載しています。Cortex-A5が持つFPUおよびNeon® DSPによって、オーディオ、工業用クローズド・ループ・コントロール、工業用センシング・アプリケーションにおいて追加のリアルタイムタスク処理や、タイム・クリティカルなデータを扱うペリフェラルの制御を行なうことができます。ADSP-SC58xのインターフェースには、Gigabit Ethernet、高速USB、モバイル・ストレージ(SD/SDIO含む)、PCI Expressおよびその他の柔軟で、かつシステム設計をシンプルにする多様な接続オプションがあります。

出典:ADI「ADSP-SC589」

ADSP-SC58xシリーズの関連製品

ADSP-SC58xシリーズの関連製品は、以下の通りです。

  • ADSP-SC589: デュアル・コア SHARC+ (w/1.25MB L1)とArm® Cortex®-A5、デュアル DDR、2xイーサネット、2xUSB、SDIO、PCIe、529-cspBGA
  • ADSP-SC587: デュアル・コア SHARC+ (w/1.25MB L1)とArm® Cortex®-A5、デュアル DDR、2xイーサネット、2xUSB、SDIO、529-cspBGA
  • ADSP-SC584: デュアル・コア SHARC+ (w/1.25MB L1)とArm® Cortex®-A5、DDR、イーサネット、USB、349-cspBGA
  • ADSP-SC583: デュアル・コア SHARC+ (w/768KB L1)とArm® Cortex®-A5、DDR、イーサネット、USB、349-cspBGA
  • ADSP-SC582: Single-core SHARC+ (w/640KB L1)とArm® Cortex®-A5、DDR、イーサネット、USB、349-cspBGA

    出典:ADI「ADSP-SC58x/ADSP-2158x シリーズ」

    ADSP-SC589とは

    ADSP-SC589とは

    ADSP-SC589は、ADIが提供しているマイクロコントローラで、マルチコアの製品を展開しています。

    シングルコアとマルチコアについては以下で解説しています。

    シングルコアとは

    シングルコアとは、コアを1つだけ内蔵したプロセッサのこと。シングルコアは、通常マルチコアと対比する文脈において使われる言葉。

    組込みにおけるシングルコア、シングルコアプロセッサとは?意味・定義・特徴をわかりやすく解説

    デュアルコア・クアッドコアとは

    コアを複数搭載したマルチコアのうち、コアを2つ搭載したものをデュアルコア、コアを4つ搭載したものをクアッドコアと言う。

    組込みにおけるマルチコア、マルチコアプロセッサとは?種類・定義・特徴をわかりやすく解説

    【特長1】シングル・チップSOC

    デュアルのSHARC+コア(浮動小数点DSP)とArm® Cortex®-A5プロセッサを集積し、BOMコストと基板面積を最適化します。

    【特長2】低消費電力

    FPUおよびNeon® DSP拡張命令をもつ業界標準のArm® Cortex®-A5を内蔵し、500MHz時のDMIPS値は900です。また、ギガビットEthernet(w/AVB)、MLB、USB、CAN、SDIO 、PCIeなどの多数の周辺機能を集積し、高集積・最適化の低消費電力ネットワーク接続エンジンを実現します。

    【特長3】高度なセキュリティ機能

    暗号化アクセラレータとOTPメモリにより、IPの保護を実現する高速セキュア・ブートとセキュア・ネットワーク接続が可能です。また、パリティやECC方式を実装したSRAMと障害管理ユニットでデータを保護します。

    出典:ADI「ADSP-SC58x/ADSP-2158x シリーズ」

    ADSP-SC589の使い方(アプリケーション)

    ADSP-SC589は、以下のアプリケーションに適しています。

    • オーディオ(自動車用、一般消費者向け、プロ向け)
    • 多軸モーター制御
    • エネルギー供給システム
    • 信号処理負荷の過大なアプリケーション

    ADSP-SC589の入手方法

    ADSP-SC589は、ADIの正規販売店や下記のオンラインショップなどで購入できます。

    ADSP-SC589 評価ボード

    ADSP-SC589の評価ボードを紹介します。

    サポートCPU 特長 ユーザーマニュアル
    ADZS-SC589-EZLITE ADSP-SC589 スタンドアロン型の評価ボード、CE認証の電源、USBケーブルがセットになっており、すぐに評価を開始できる。 ADSP-SC589 EZ-Board® Evaluation System Manual

    ADSP-SC589の対応OS

    ADSP-SC589に対応している主なOSは、以下の通りです。

    • μC3(マイクロ・シー・キューブ)/Standard (弊社製品)

    弊社製品「μC3(マイクロ・シー・キューブ)」のご紹介

    高性能リアルタイム処理向けRTOS「μC3(マイクロ・シー・キューブ)/Standard」

    μC3(マイクロ・シー・キューブ)/Standardは、μITRON4.0のスタンダードプロファイルをベースに、32/64ビットプロセッサが搭載された組み込みシステム向けのRTOSです。

    μC3/Standardは、高性能プロセッサがより高度なリアルタイム制御に耐えられるよう、割込み禁止時間を極力なくし、割込み応答性を最重要課題として設計したRTOSです。

    Arm® Cortex®-Aシリーズ、Arm® Cortex®-Rシリーズだけでなく、高性能な Arm® Cortex®-MやRenesas RXシリーズにも対応しています。

    32/64bitの高性能プロセッサに最適化
    割り込み応答性を高め、32/64bitの高性能プロセッサ向けに最適化されたμITRON4.0仕様のカーネル。
    豊富なプロセッサ・サポート
    業界随一のプロセッササポート実績があり、技術サポートも充実しています。CPUの選択肢を広げ、機会費用を抑える事ができます。業界随一のCPUサ
    ポート実績があり、技術サポートも充実しています。ご使用予定のデバイスで直ぐに開発着手が可能で、ご質問に対して24時間以内の1次回答を徹底しています。
    マルチコア対応
    組み込み機器向けに最適なAMP型カーネル。マルチコアによって、リアルタイム性能を強化します。
    豊富なデバイスドライバを用意
    I2C, SPI, GPIO, SDなどのデバイスドライバをオプションで用意。(UART, Timer, INTCはμC3に、EthernetドライバはμNet3に付属しています。)